スペシャルインタビュー:毎日新聞社様

2010/08/20
「紙の雑誌をPDF化するだけでは、iPadにはもったいない」 ~iPad向けデジタルマガジン”photoJ.”。その舞台裏~

毎日新聞社が5月28日にAppストア上での配信を開始したiPad向けデジタルマガジン“photoJ.“ 「読む写真誌」というiPadの特性を生かした新しいコンセプトで、独自のブランディングを狙う同誌のビジネスモデルから具体的な制作プロセスに渡るお話を、同社デジタルメディア局次長の糟谷様からうかがいました。

 

-photoJ. 創刊の経緯について教えてください

  「iPadの登場にあわせて、当社でも何かしらの媒体配信に挑戦しようと思いました。当社にある媒体のなか、何の媒体を、どのような形で配信するか議論を重ねました。しかしながら、iPadを最初にみたときに、これだけ画面が美しく操作が軽快なデバイスへコンテンツを提供するのに、”紙の雑誌をそのままPDFにするのはiPadにはもったいないな”と思いました。読む写真誌”photoJ.”のコンセプトはそこから生まれたのです。」  

 

-photoJ.の制作環境について教えてください  

「InDesignベースのWoodWing Enterpriseで制作、運用を行っています。プログラムなどの知識を伴わず、InDesignのインターフェースからiPadの特性を生かしたリッチコンテンツを制作するには適したシステムだと思います。WoodWing Enterpriseの導入を決めて、すぐに、オランダにあるWoodWing本社へ訪問し、トレーニングを受けました。このときは2泊3日の弾丸ツアーでしたが、無事にプロトタイプの完成に至りました。」

 

-photoJ.の特徴とは?

「写真の美しさもさることながら、一般的なデジタルマガジンとは一線を画したコンテンツ、操作感が大きなポイントです。タテとヨコでデザインが変わったり、動画やスライドショーの埋め込みをおこなうなど、ユーザーが楽しめる工夫をおこなっています。また、表紙やインデックスも、随時、更新されてゆきます。おかげさまで、国内のiPad発売日である5月28日にリリースし、App Storeの有料iPad Appランキングで1位を獲得するなど、ご評価を頂いています。」

 

-今後の展開については、どうお考えでしょうか?

「iPadは、紙とは異なる新しいメディアです。紙の制作手法がそのまま適用されることはありません。そのため、iPadに適したデザインやコンテンツについて試行錯誤しながら進めています。次の動きとして、photoJ.は7月20日から、キオスク版の配信をはじめており、購読者のかたが、ダウンロードした無料アプリから今後発売される電子書籍を購入することが可能になりました。また、アプリ内での有料コンテンツの配信やインタラクティブ機能の実装、また広告効果の測定など、アイディアはたくさんあります。」

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