VPJソリューションシンポジウム2011 イベントレポート

2011/09/21
2011年9月に開催されたVPJソリューションシンポジウム2011のレポートです。

2011年9月16日、東京都港区のコンラッド東京にて、広告・出版・印刷をはじめとするコンテンツ・メディア業界に向けたVPJのプライベートイベント『VPJソリューション・シンポジウム2011』が開催されました。

”多メディア時代で成功するためのデジタルアセット管理とコンテンツプロダクションを考える”をテーマにした本イベントでは、そのキーワードとして”DAM(デジタルアセットマネジメント)”とECM(エンタープライズコンテンツマネジメント)を挙げ、その市場動向や関連するソリューション・製品をご紹介しました。

セミナートラックでは、世界でトップシェアを誇るDAMシステム'WebNativeSuite'を開発する米・Xinet社、そしてTime magazineのプロジェクトに関わるなどデジタルマガジンのトップコンデンターであるWoodWing社のCEOが海外ゲストスピーカーとして来日。海外の最新動向、そして国内で初の公開となる各製品の最新バージョンの発表、デモが実施されました。また、これら両社の製品を導入し、すでに大きな効果を挙げているハースト婦人画報社様の事例発表を行いました。セミナートラックと平行して行われた製品・ソリューション展示では、セミナーで紹介された各製品のデモンストレーションを実施。来場されたお客様の業務やワークフローをお伺いしながら、その場で最適なソリューションを紹介するプライベートスタイルで行いました。シンポジウム終了後に引き続き開催されたユーザーミーティング&カクテルパーティでは、ゲストプレゼンテーターを交え参加者同士が熱くディスカッションを繰り広げ、さまざまな話題について語り合う姿が多く見うけられました。

当初予定をしていた定員300名をはるかに上回る申込みを頂いた同イベントは、開催当日も賑わいを見せ満員御礼となりました。当日は大手出版社、製造・流通業、広告、印刷をはじめとする様々な業界のお客様、そして海外からのパートナーが一同に集まり、最先端の市場動向やソリューションをプレゼンやデモを通して”体感”し、お客様同士で議論を重ね、そこから生まれた数多くのアイディアを”共有”する、そんな刺激と発見に満ちた一日となりました。

大きな盛り上がりを見せたVPJソリューションシンポジウム2011の充実した1日の模様をレポート致します。

 

レポート内容

・セミナートラック

セッション1ではWoodWing Software CEOのHans Janssen氏をスピーカーにお招きしました。20年以上にわたり欧米におけるコンテンツの編集・制作ワークフローの改善に取り組んでいる同氏は 2007年にWoodWing Softwareを設立。近年はApple社と共同でTime MagazineのiPad版の発刊に携わるなど デジタルパブリッシングの第一人者でもあります。

そんな同氏は、これからのメディアビジネスにおける前提として根本的な市場の変化を指摘しました。 プリントメディアのボリュームが減りつつあるなか、Webやタブレットデバイスをはじめとするデジタルメディアは完全にライフシーンに浸透しており、2013年には米国人口の22%がタブレットデバイスを所有すると言われているそうです。

Web、スマートフォンに続きタブレットはこれから実質的な成長カーブに入ることが既に見込まれており、 タブレットデバイスに対するコンテンツ配信や広告がまさにビジネスとして大きな市場になると同氏は確信しています。

まさにクロスメディアが大きなビジネスチャンスとなる市場において重要な点は「メディアの特性に合わせたコンテンツの企画と制作だ」と 同氏は語り、その象徴的なメッセージとして"Design for the eye, the brain, and the finger"(視覚、脳、そして指が気持ちのいいようにデザインする)という海外の事例を引用しました。

しかしながら、最も重要な点は”ワークフローの改善”というのが同氏の最も重要視する点でした。 すでにクロスメディアの市場は成長軌道に入っており、コンテンツプロバイダは紙のみならずWebやタブレットデバイスへ向け、様々なコンテンツを継続して提供してゆく必要があります。

そのとき、複数媒体を効率的に制作できるワークフローのプラットフォームは必要不可欠であり、同社が提供するWoodWing Enterpriseが まさにその中核として機能するソリューションとして紹介を行いました。また、会場ではiOS5やスマートフォンへの対応といった新機能、そして海外のデジタルマガジン制作事例も併せて発表/紹介を行いました。

 

 

セッション2では、ハースト婦人画報社製作部部長 伴冬樹氏をスピーカーにお招きし、事例発表を行いました。 DAMであるターボサーバー、そしてECMであるWoodWing Enterpriseを導入し、大きな効果を挙げている同社ですが、 そこには伴氏が中心となり取り組んできた様々な試行錯誤がありました。

同社では様々な種類の雑誌を発行しており、外部との頻繁なデータの受け渡しが発生します。 写真点数が多いのも、同社の出版物の特徴であり、100名以上の編集者が数多くの外部パートナーと 密接なやり取りを重ねるなかで、同社のクオリティの高い紙面が出来上がります。

当初同社がターボサーバーを導入された目的は、”外部とのファイル交換の効率化”だったといいます。 以前はファイルサーバとファイル受け渡し用のFTPサーバが別々に存在していたため ファイルを受け渡すたびに頻繁なデータコピーが発生していました。 また、紙媒体のみならず、Webサイトへコンテンツを提供するうえでも、コンテンツを一元的に管理し 利用する仕組みが必要不可欠であったといいます。

そこで同社はターボサーバーを導入。導入後の印象として同氏は「工程や部門間の垣根がなくなった。」と述べており、Webブラウザを介し関係者がシームレスに連携しファイル交換を行う点を大きく評価して頂きました。

こうして制作部門の合理化に成功した同社は、次に編集フローの改善に着目します。InDesign/InCopyによる編集工程における文字調整をいち早く取り入れた同社ですが、進捗の管理や頻繁なファイルの受け渡しが発生していました。 そこで、同社はWoodWing Enterpriseを導入、まさにこれから全雑誌をターゲットにした100%の稼働に入ろうとされています。 「InCopyでレイアウトの確認がすぐにできる。編集者も原稿調整作業の工数もかなりの削減が出来ました。」と伴氏はコメントし、今後の本格稼働に大きな期待を持たれていました。また、本ユーザー事例においては実際にハースト婦人画報社様が運用している各システムにアクセスを行いデモで実際の使い方をご紹介頂きました。参加された皆様にとっても理解が高まったとのお声を頂き、好評でした。

 

 

セッション3では、Xinet社CEO Scott Seebass氏をスピーカーにお招きしました。1991年にXinet Inc.を設立した同氏は、以降、欧米におけるDAM市場の第一人者として活動。また、同社の開発する「WebNativeSuite」はワールドワイドで10,000社以上に導入されておりトップシェアを誇っています。

国内では、まさにこれから導入が進もうとしているDAMシステム、Scott氏は欧米における実績と基本的なコンセプトからプレゼンをはじめました。写真やイラスト、レイアウトファイル、ムービーといった様々なデジタルアセットを一元的に管理・共有をおこなうためのプラットフォームがDAMシステムですが、そのメリットについてScott氏は「DAMの導入により、デジタルアセットの制作・検索・流用が驚くほど簡単になる。これによって多メディア制作が大幅に効率化される。よりクリエイティブなキャンペーン企画やマーケティングに多くの時間を割く事が出来るようになる。そして、全てのアセットは一元化されているため、ブランドイメージも統合される。」と語りました。

そんなDAMシステムですが、欧米では製造、流通、出版、広告、印刷のあらゆる市場で導入が進んでいます。各業界における状況とそのベネフィットを次に話しました。「全般的に、業界においてもクロスメディアが標準になっている。デジタルメディアの活用はもとより、印刷物でもオフセット印刷、ダイレクトメール、バリアブルプリントなどを上手に使っている企業はかなり業績が伸びている。しかしながら、クロスメディアを行うにはより多くの工数が発生する事は疑う余地がない。すなわち、ビジネスを行うにはDAMシステムを導入しなくては、もはや対応が出来ない。」と全般についてコメントしました。

また、印刷業については、従来の紙媒体のみのビジネスモデルは限界を迎えており、「Pre-press to Pre-media」というキーワードを挙げました。紙媒体のみならず様々なメディア制作を提案している企業は欧米でも増加しており、かなりの成功をしているそうです。 また、同社がリリース予定のWebNativeSuiteの最新バージョンV17の発表とデモも併せて行いました。iPadからのアクセス、検索速度の大幅な向上、注釈機能、InDesignを含むファイルの全文検索機能など大きな進化を遂げており、数多くのお客様から注目を集めました。

 

・製品/ソリューション展示コーナー

セミナーで紹介された各製品及びソリューションのデモンストレーションを実施。来場されたお客様の業務やワークフローをお伺いしながら、 その場で最適なソリューションを紹介するプライベートスタイルで行いました。 製品展示コーナーでは、WebNativeSuite, WoodWing Enterpriseに加え、新製品となるオンライン・コラボレーションソフトウェアAprooveを展示。また、ソリューション展示では、製造/流通、出版/新聞、印刷/制作の各業界向けのソリューションを紹介し、多くのお客様が参加されました。

 

- パーティ

シンポジウム終了後には恒例のユーザーミーティング&カクテルパーティを開催しました。イベントの熱気をそのままに200名近くのゲストが参加し、大きな賑わいをみせました。各セミナーのプレゼンテーターも参加し、セミナーの質疑応答やディスカッションを行うことにより、より理解が深まったとのコメントを多く頂きました。また、製品/ソリューション展示コーナーには多くのかたが集まり、時間が経つのを忘れ、製品・ソリューションに対する意見交換を行いました。

 

 

おわりに

『VPJソリューションシンポジウム2011』は、お客様そしてご関係者様のおかげをもちまして大盛況のなか終了することが出来ました。 当日会場まで足をお運び頂いた皆様へ、重ねて御礼を申し上げます。今回のイベントで御紹介した情報が、皆様の今後のビジネスにおける一助としてお役立ち出来れば幸いでございます。

今後、ゲストスピーカーによるセミナー資料の公開や最新情報のアップデートなど、様々なコンテンツの配信を予定しております。 VPJ最新情報サイト「VPJNEWS」、または当社公式Facebookページにてご覧いただけますので、引き続きチェックをお願い致します。

また、本イベントの会場でご紹介させて頂いた各製品やソリューションをより詳しくじっくりと皆様にご覧いただける、プライベートデモのお申込みを「VPJNEWS」上で受け付けております。新設のラウンジで、ゆったりくつろいで頂きながら、各社に合わせたソリューションのご案内をご覧いただけます。ご興味のあるかたは、 是非お気軽にお申込みください。

 

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