ユーザ事例 株式会社INAX様

カタログ製作からコンテンツ共有に渡るマーケティング活動の合理化とコスト削減
-デジタルアセット管理による、マーケティング活動全体の最適化-

 

デジタルアセット管理システム導入の背景

タイルなどの建材商品やトイレ・キッチン・ユニットバスといった住宅設備機器の製造・販売を手掛けるINAX。そんな同社にとって製品カタログは、製品のデザインや品質に関係する情報が集約・整理された重要なマーケティングツールです。今回、デジタルアセット管理システム「WebNativeSuite」を導入し、運用する同社カタログセンターでは、全ての製品カタログの企画・制作ディレクション・管理を行っています。200ページ前後の主力製品カタログから800ページほどの総合カタログまで、約20名ほどの社内スタッフが年に約150点ほどのカタログ製作を手掛けています。
「カタログセンターでは、各製品カタログの企画、外部の制作会社・印刷会社と協力したカタログの制作はもちろんですが、カタログ製作の過程で整理・集約される製品画像といったコンテンツを営業や広報へ提供するまでを行っています。」(倉田氏)
 
従来、同社はこれら製品カタログの制作へ使用する製品画像やカタログデータの管理をCDやDVDといったメディア媒体で行っていました。そのため、カタログ制作における入稿・制作・校正といった各プロセスにおいて、該当するメディアの検索、メディアの作成、別拠点や外部制作会社など各所への物理的なメディア配送の段取りといった作業を専任の担当者が行っており、多大なコストと時間が発生していました。またこれらのデータはカタログ制作のみならず、工務店・特約店向けの営業資料、Web サイトなどにも使用されるため、これらクロスメディアへの展開にあたっては、用途に応じた画像フォーマットの変換作業がさらに発生していました。
 

「当初、システムの導入というよりは、カタログ製作におけるワークフローの改善の検討から始めました。着目したポイントは、やはりワークフローのデジタル化です。印刷物制作のデジタル化にあたり、写真撮影からデザイン・制作に渡るほとんどのプロセスがデータを中心に進んでいます。しかしながら、各業務プロセス間のデータ流通のみが物理的なメディアを介し、アナログに行われている状況でした。これだけ、インターネットが普及している今、ネットワークの活用をワークフローに組み込むのが、もはや当たり前であると感じました。」(倉田氏)

 

 

システム導入のポイント

同社は社内及び社外取引先とのデータ交換と流通を主な目的に解決手法の検討をはじめました。
 
「データ交換と流通のみが目的であれば、無料の外部ASP サービスも含めて様々な選択肢がありました。しかしながら、当社のカタログ製作のワークフローを効率化するという意味では、単純なデータ交換と流通だけでは意味がありません。間違えのない正しいデータを正確に共有するためには、メディアでのデータ管理から脱皮し、データの一元的な管理を併せて行うデジタルアセット管理システム導入が必要であるとの結論に至りました。」(倉田氏)
 
その結果、同社では次の5点の実現を目的としたシステム導入の検討に入りました。
 (1) 進行カタログデータ(撮影画像、イラスト、テキスト、デザイン、印刷)の一元管理
 (2) INAX関連部門および外部協力会社からのプレビュー閲覧および検索機能
 (3) INAX関連部門および外部協力会社へのカタログデータの集配信機能
 (4) 画像データのフォーマット変換機能によるクロスメディア展開の円滑化、合理化
 (5) 汎用Webブラウザ環境による誰もが簡単に利用できる。
システム検討の結果、最終的に同社がWebNativeSuiteに決定するにあたっては、そこまで時間がかかりませんでした。
 
「当初は、取引先の大手印刷会社からもデータの管理と集配信サービスの提案を受けました。当社としては、自社で設備導入を行う必要が無いため、悪い提案ではありません。しかしながら、その提案を受け入れなかったのは、制作と印刷は分離しているなか、仕組みにより特定の取引先とつながることを避けたかったのが大きな理由です。そもそも、本システムは商品管理、そしてデータ交換の中核です。そのために自社で導入することが必要不可欠と考えました。」(倉田氏)
 
その他にも、同社は大手のSIベンダーからもシステムの提案を受けました。しかしながらカタログ製作に使用されるファイルのプレビュー機能や大容量ファイルの送受信機能など同社が求める要件に適した提案はありませんでした。
 
「広告・宣伝業界向けにシステムを提供している会社を探したところVPJのWebNativeSuiteの存在を知りました。プレゼンやデモを聞いたなか、カタログ制作に使用されるInDesignファイルのプレビュー機能をはじめ、WebNativeSuiteは当社が求める要件をほぼ完全に満たしており、採用を決めました。」(倉田氏)

 
WebNativeSuite
http://www.vpjdam.com/

 

WebNativeSuite導入後のワークフロー

システムの導入前、CD/DVDといった物理的なメディアを介してデータの受け渡しを行っていた同社ですが、WebNativeSuiteの導入後は、一元的に管理された各種データを関係者がWebブラウザとインターネットを介し容易に閲覧・検索・共有することが可能になりました。これにより従来、カタログ制作において発生していた素材データの検索やメディアの作成、物理的な受渡し作業が不要になりました。また、カタログ制作のみならず、営業部門・広報部門が、WebNativeSuiteへアクセスし、必要な製品画像データを検索し情報の参照を行う、そこから必要に応じてオンラインから画像フォーマットを変換してダウンロードし流用するなどマーケティング活動全体の最適化が実現しています。

 

WebNativeSuiteの導入効果

「定性的な効果として、当社と外部協力会社とのデータのやり取りが非常にスムーズになった点がまず、挙げられます。カタログの制作にあたり、従来はINAXと撮影カメラマン・デザイン会社・制作会社・印刷会社間で、CD/DVDなどのメディアや無料のASPサービスを用いてファイル交換を行っていました。そのつど、ファイルコピーや受け渡しが発生していましたが、導入後はWebNativeSuiteを中心にファイル交換を行うことが出来るようになりました。」(倉田氏)
 
また、システムの導入後は、カタログデータの管理をメディアからWebNativeSuiteへと切り替えています。ファイルの受け渡しも全てWebNativeSuiteを中心に行い、最新データが全て一元的に管理されるようになりました。これら管理されたデータに対し、検索やプレビューをWebブラウザから誰でも行うことが可能になったため、情報の共有が促進されました。
 
同社における定量的な効果として、社内における画像コンテンツ利用の効率化が挙げられます。営業担当者がプレゼンボード(注:営業担当者が見積りをシステムへ登録すると、データベースから情報を読み出し、見積り内容に応じた施工イメージや必要部材をシュミレーションする仕組み)を作成する際、カタログ製作に使用される写真画像を利用します。従来はカタログの制作が終了した段階で、同部署のスタッフが該当する画像を全てDVDへコピーし納品していました。プレゼンボードの制作を担当する同部署はカタログセンターから納品された、CMYK-EPSの画像を、プレゼンボードでの利用前に全てRGB-JPEGへと変換する必要がありました。
 
「同部署における作業工数に関しては従来行っていた作業が無くなり、月間で100万円近くのコスト削減が実現しています。また、それ以上に、従来、営業は同部署のフォーマット変換作業が終わるまでは、新製品の提案を顧客へ行うことが出来ませんでした。しかしながら、WebNativeSuiteのフォーマット変換機能により、作業時間をかけずにプレゼンボードへと画像の提供を行うことが可能です。これにより、営業がお客様に製品を紹介するリードタイムの短縮が実現しています。」(倉田様)
 

今後の展開

「現在、INAXでは、WebNativeSuiteにより、基本的なファイル交換とファイル共有を実現しています。これにより、素材やデータの一元管理が出来ました。今後は、それを発展させ、画像データベースとしての運用を行ってゆきたいと考えています。例えば、現場での課題として、施工写真に対する著作権や使用期限などの判断が挙げられます。いずれも設計事務所やオーナーなど様々な方々の権利が関係するため、国内外の拠点が間違いなく使用を行ってゆけるようなところまで、システムの利用領域は広げていきます。」(倉田様)
 

株式会社INAX
マーケティング企画部
カタログセンター センター長
倉田 一郎様

 

株式会社INAXについて
株式会社 INAXは1924年(大正13年)に創業、タイルなどの建材商品およびトイレやキッチン、ユニットバスなどの住宅設備機器を製造・販売しています。毎日の生活に欠かせないものだからこそ美しいデザインと高い品質を維持し、さらに地球環境への負荷を低減するモノづくりを大切にしています。お客さまの「大切な暮らし」をカタチにしたい。それが「For Precious Life」にこめられたINAXの願いです。

http://www.inax.co.jp/


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